■ニューヨーク郊外にある大菩薩禅堂金剛寺に行ってきました。

文化庁文化交流使として渡米中の千宗屋氏と、氏のお父様であり武者小路千家家元の千宗守氏が、ニューヨーク郊外にある大菩薩禅堂金剛寺にて献茶を行うので見学してきました。

朝8時、ミッドタウンのヒルトンホテルから一行を乗せたバスが出発。 大菩薩禅堂はニューヨーク州にあるキャッツキル山(標高約1300メートル)の中にあります。 マンハッタン市からだと北西に約215キロメートルくらいで、車だと約3時間半程かかります。


出発前のヒルトンホテルロビー。 関係者の方々が集まってます。

昨夜貫徹したため、禅堂に到着するまでの4時間半は爆睡。 気がついたら禅堂に着いてました・・・。

大菩薩禅堂の住職は嶋野 栄道(しまの えいどう)老師。 1960年に渡米し、1968年にアッパーイーストでニューヨーク禅堂正法寺を開き、1976年に大菩薩禅堂金剛寺を開きました。 到着後しばし時間があったので堂内と周辺を散策。

鐘堂を発見。

近寄ってみる。

鐘には英文が刻まれていました。 文章の終わりに「July 4, 1976」と記されてますが、アメリカ独立宣言の日が1776年7月4日なので丁度それから200年目の日ということを考えると、それを記念して造られたのでしょうか。

すぐ近くには湖がありました。



正面玄関の上にある「大菩薩禅堂」の文字にはローマ字でルビがふられていました。

入り口には歓迎の文章が英語で刻まれた木片が置かれてます。

食堂に使われている部屋。 お昼はここで精進料理を頂きました。

中庭もかなり広い。

献茶が行われた部屋。

中央にある仏像。 この禅堂に使われている木材は全て日本から運んできたそうですが、この仏像も日本で造られたものなのでしょうか。(追記:江戸時代に日本で造られた仏像だそうです。

修行中のお弟子さん達や式典関係者方が見守る中、昼過ぎ頃から献茶が始まりました。 因みに、修行している方の殆どがアメリカ人。 ヨーロッパ人も数名いるそうです。

全体の雰囲気はこんな感じ。 献茶はまず千宗守氏が濃茶を点て、続いて千宗屋氏が薄茶を点てました。 動画は千宗守氏が濃茶を点て始めるところ。


千宗屋氏が御点前を引継ぎます。


千宗屋氏による薄茶の献茶の模様。 献茶の場合、お茶に息がかからないように覆面をするそうです。


献茶終了後はお弟子さんや関係者に和菓子と薄茶が配られ、千宗守氏と嶋野老師によるご挨拶、写真撮影等が行われ夕方4時頃には全行程終了。

嶋野老師によるともう30年も修行を続けているアメリカ人のお弟子さんもいるとか。 大菩薩禅堂のウェブサイトによると7日間未満の場合は一日$75、7日間以上の場合は一日$45で誰でも修行に参加できるそうです。 またアクセスはPort Authority TerminalからバスでLivingston Manorという大菩薩禅堂から2マイルほど離れた街まで行くことができ、事前に連絡を入れておけば修道僧が迎えに来てくれるそうです。

・23半頃帰宅。 2時半就寝。